最近、「おたく族」という言葉が注目を集めています。
そもそも、このおたく族の語源は、自分の世界のことだけを愛し、他人との
かかわりを極端に嫌う人々を総称して、中森明夫氏が命名したとのこと。
アニメ、パソコンマニアが、このように呼ばれ、”暗い、近づきにくい”
というイメージが強くありました。
ところが、少しずつその意味合いが変わって、今、おたくがトレンディーと
なっているのです。おのおのの専門分野に精通するエキスパートをめざす、
という新しい解釈が加わってきたからです。
漫画家みうらせいじゅんさんの造語「オタッキー」などは「かっこよくて、
もてるオタク族」という意味を持ち、暗いイメージを一蹴してしまいました。
このオタッキーの代表、日本でただ一人のおたく評論家、宅八郎さんは、
お嫁さんを募集したところ、300通を超える応募が殺到、婚姻届入りの
ファンレターまで来たそうで、その人気度がうかがえます。
それにしても、なぜおたく族がこんなにもてはやされるのでしょうか。
考えてみると、その人達は「モテる条件」を満たしているのかもしれませんね。
社会よりも個性を重んじ、あくまでひとつのことにこだわり、他の者を受けつけ
ない姿勢は、何もかもイージーに受け入れて、自分の個性や思想がなくなりつつ
ある最近の若者にとっては、輝いて見えるのでしょうか。
でも、おたくがトレンド、と思っている人々に知っていただきたいのは、
おたくは”こだわり”とは異なるということです。
社会の中で自分の地位を築いた人は、常にさまざまな事に探究心のアンテナを
張りめぐらせ、追究しています。これは”こだわり”と言えるでしょう。
それに対して、おたくは自分の世界がすべて。他の人や物を受け入れないのです。
私はこのおたくブームの中で、自分本意のおたくでなく、他人との付き合いも大切
にしていく、常に何かに愛着を持った”こだわり人間”でありたいと思っています。