91.12.28 ラグビーとの遭遇私はまた、未知との遭遇をした。スポーツを担当し、何度か始めての観
戦を体験したが、今度はラグビー。その異様なまでの雰囲気に圧倒され
て、胸の動悸はしばらくおさまらなかった。
1月6日、国立競技場。大学選手権決勝は明大VS大東文化大の戦いだ
った。学生時代は、ラグビー観戦とはほど遠い演劇の世界に浸っていた
ため、テレビで「ふ〜ん、ラグビーっておもしろいのかな」などと、お
せんべいをかじりながら、画面をチラチラっとながめた記憶がある。
そんな私が、初めて生のプレーを見る。前日の夜、まるで遠足前の子供
のように、期待で胸がいっぱい。なかなか寝られず、ここ数年の資料を
ひっくり返しているうちに、夜が明けてしまった。
そして、当日。国立競技場周辺は、観戦の人々で溢れていた。手には、
紺や緑の旗。場内に足を踏み入れると、小雨の降り続く天候にもかかわ
らず、5万人の観衆がつめかけ、早くも熱気が熱く伝わってきた。
この観衆の見つめる中、今日もまた、筋書きのないドラマがうまれるの
だ・・・。この決勝は、前評判では”明治、断然有利”の声。その声に
逆らうわけではないが、私は26対24で大東大の勝利と大胆に予想し
てしまった。
なぜ、大東大なのか。その理由は3つあった。彼らの、ひたむきに前へ
出るプレーが光っていたのが1つ。そして、トンガ・コンビのラトウ、
オトの奔放なプレーに好感が持てたのも理由の1つだった。が、この2
つにも増して、もうひとつ、明治の圧倒的な強さを吹き飛ばし、新風を
吹き込んでくれたらという大きな願望があったのだ。王者、明治を、大
東大のパワープレーが崩す、という青写真を私は描いてみた。
が。結果は皆さんご存じの通り、明治の圧勝。実際に見て、本当に明治
は強かった。ビクトリーランで喜びを爆発させる選手達を見ながら、王
者の強さと、自分の願望のはかなさを感じてしまった。王者をおびやか
す大学は、いつでてくるのだろう。