最近、映画を見る機会がぐっと減っていたのだが、先日、アニメーション映画を
見るチャンスがあった。題名は「ぞう列車がやってきた」この映画は、名古屋の東
山動物園が舞台となっている。戦争中、日本各地の動物園で、多くの象が殺された
が、周囲の人々の、暖かい愛情と熱意に支えられ、東山動物園だけは2頭の象が生
き残った。そして、戦後、子供達の象へのあこがれと愛情が、象を見に行くための
象列車を、日本中から名古屋に走らせた、というストーリー。
戦争と象、というと、上野動物園の花子など、悲しい最後を迎えた話が印象的だっ
たため、動物に対する人間の愛情について、改めて考えさせられる映画だった。そ
のためか、映画を見たあとも、日頃は気にならない動物のことが気になって、愛ら
しく思うようになった。
それが、先日、ショッキングな記事が目にとまり悲しくなった。神奈川県で、コイ
26匹が池の水を抜かれ、尾を切り取られるなどして殺された、というのだ。
最近、動物に対するこのような残酷な行為が目につく。業者が、売れ残ったヒヨコ
数百羽をゴミとともに放置、野生動物の犠牲になったという話も聞く。
地球サミットが開かれることで、自然環境・野生生物保護と人間のかかわりがクロ
ーズアップされている今日。これだけ自然との共存が叫ばれているのに、身近な所
でこのように、生命を軽視した事件が起きることに心が痛む。
自然との共存も、自分の周囲が意識をもって取り組むことが、まず大きな一歩。
もちろん、人間が生きていくために必要不可欠なものもある。だが、自然のリズム
をくるわせるほどの行為をする権利は、人間にあるのだろうか。
とにかく、まずは数少ない、心ない人々の非道な行為がなくなり、すべての人の心
の中に、温かい愛情で走る象列車が汽笛を高らかに鳴らしながら走ったら・・・。
私はそんなかすかな夢を抱いている。