アメリカで花見

鑑賞ポイントはタイダル・ベイスン周辺

見頃及びイベントについては

National Park Service Homepage
全米桜祭り Homepage

をご参照ください。

今回は趣向を変えて。アメリカでお花見をしてみましょう。「え?アメリカに桜の木があるの?ちょっと想像つかないけれど・・・」と思われるでしょうね。ごもっとも。私もそう思っていました。が!ここDC、中でもタイダル・ベイスンの周辺には、日本から送られた物を含め、3700本以上の桜の木が植えられています。

毎年、桜の開花時期にあわせて、桜祭りも開かれ、春先には、はかなく淡い花(ちょっとアメリカのイメージとは違うかもしれませんが)を見るために、全米から多くの人がDCを訪れます。

DCでの花見のベストスポットは何と言ってもタイダル・ベイスン。一周、グルっと囲むように、桜色に染まります。もちろん、ここだけではなく、ちょっとDC郊外に出ても、各家々に桜が綺麗に咲き誇っていたりして・・・。それはなぜか。ちょっとDCの桜についての歴史を見てみましょう。




1885年、日本からアメリカに帰国したEliza Ruhamah Scidmore婦人は、日本の花、桜をDCのポトマック川沿いに植えようと、公共の土地や建物の管理者に提案しました。が、その願いは通りません。彼女はその後管理者が変わる毎、24年に渡ってこの提案をし続けましたが、その願いは通りませんでした。

1906年、David Fairchild博士が合計100本の桜の木を、日本の横浜にある種苗場から入手し、彼の所有していたメリーランドのChevy Chaseの土地に植樹。

1907年、フェアチャイルド家が博士の植樹の成功に心動かされ、桜がDCエリアに植えるにふさわしい木である、と奨励。そして、フェアチャイルドの友人は300本の桜の木を新たにChevy Chase地区に植えたのです。

1908年、David Fairchild博士は、木の日にちなんで、桜の木の苗木をDCエリアの校庭に植えるように、木の日の講義に訪れた生徒達に手渡しました。

1909年、Eliza Ruhamah Scidmore婦人は、桜を維持していくために寄付を募る必要性を感じ、呼びかけました。もちろん、当時の大統領夫人(Helen Herron Taft)には自分のプランを持ちかけました。Taft夫人は、かつて日本に住んでいた事があり、桜の木には慣れ親しんでいたのです。時を同じくして、日本人の化学者タカミネ・ジョーキチ氏がDCを訪れ、2000本の木をどのように植え、活用するか、について検討しました。4月13日にはリンカーン・メモリアルを望むポトマック川沿いに90本が、そして翌年1月6日には、日本から寄付された2000本の桜の木がDCに到着、ポトマック川沿いに植えられたのです。

しかし、到着から数日して、これら桜の木が害虫に蝕まれていて、処分しない事には他の木々に影響が出る事がわかり、燃やす事を余儀なくされ、皆ショックを受けました。が、タカミネ博士と当時の東京都知事オザキ氏は、荒川沿いの桜の木を継ぎ木した若枝3020本の桜をDCへ寄付する事を決めました。そして1912年3月26日、3020本の桜の木が無事、DCへ到着。3月27日、Taft夫人とChinda日本大使夫人が、タイダル・ベイスンの北側に最初の2本を植樹しました。(この木は現在も、17th Stの南にあります)


黒船来航・初条約から100年を記念して、1954年に日本から送られた灯篭。
毎年、桜祭りのオープニングセレモニーとして、この灯篭に灯りがともされます。



1935年からは市民団体による桜祭りが開かれるようになり、1949年からは桜の女王を決めるコンテストも開催されるようになりました。

この間に戦争によって日本(荒川)の桜が被害を受け、1952年、今度はアメリカから日本に、桜の継ぎ木を送る事に。その後、1982年にもタイダル・ベイスンの桜800本が、日本の桜を保護する目的で、日本へ送られています。




と、歴史的に見るとこんな感じ。DCの桜と日本の桜はとても親しい事がおわかりいただけましたでしょうか・・・。そういう歴史を考えながら見ると、より親しみが湧いてきたりして?!


ジェファーソン・メモリアルと桜



タイダル・ベイスンを彩る桜は、本当に可憐な美しさで私達を迎えてくれます。桜を眺めつつ、ジェファーソン・メモリアルでちょっと観光。ワシントンメモリアルをバックに桜も入れた贅沢な写真を撮るのもよし。千鳥が淵ではないけれど、足こぎボートで、水上からぐるっと桜に囲まれてみるのも一興では?

もちろん、「桜を見たい〜」と思うのは日本人だけではないので、満開の時期には周辺は大混雑になりますが、でも!日本よりはのんびりと花見が出来るのは間違いなし。(空間の違いかな?)場所取りの綱なんて必要ありません(笑)。美味しいランチとシート片手に、アメリカで花見はいかが・・・?但し・・・。日本と同じように行かない事が一つ。それは・・・(この先はReal Audioでお聞きください。)


渋滞が予想される日には車では行かずにMetroのスミソニアン駅等から頑張って歩きましょう。駐車スペースはあまりありません。お巡りさんもしょっちゅう見回っていて、違法駐車はすぐに切符を切られますので、ご注意を。