アメリカの歴史に触れてみましょう

アメリカ歴史博物館
National Museum of American History

14th St. and Constitution Ave.NW
(202)357-2700

Open hours 10:00-17:30
クリスマスを除き、年中無休。

せっかくアメリカに来たのですから、アメリカの歴史にちょっと触れてみませんか? そこで今回はアメリカ歴史博物館を訪ねてみることにしましょう。

これが歴史博物館の外観。この中に1600万点を超す貴重なコレクションが収めら れています。展示内容は随時変わり、その全てを見ることは到底、不可能と思われる ほど・・・。ただ、常設の中で見逃せない!という物がありますので、今日はそれを ご紹介していきます。

モール側の入り口(ワシントン記念塔からの写真にあるような広い通路側)から中に 入るとそこは歴史博物館の2階。まず正面に2つ、見逃せない物が早速出てきます。 まずは「Star-Spangled Banner(星条旗)」そして「フーコーの振り子」。この2つ は絶対に必見です。

この「星条旗」はのちに国家を書くインスピレーションを与えた旗。1814年9月 13日、英国艦隊の夜を徹しての攻撃を防いだ翌朝、数知れぬ程の砲弾を浴びた要塞 フォート・マクヘンリーに、この旗が毅然と翻りました。その光景をたまたま見かけ た弁護士フランシス・スコット・キー(彼はイギリス軍に捕らえられたビーンズ博士の釈放後の警護をするため、チェサピーク湾で帆船に乗っていたので す)が、その「旗が夜明けの光を受けてまだ翻っている」光景に感動し、国歌の歌詞 となった詩を作ったのです。そして、この詩に曲がつけられ、1931年に正式にアメリカ合衆国国歌として議会によって承認されました。




The Star Spangled Banner 

Oh, say, can you see, by the dawn's early light,
What so proudly we hail'd at the twilight's last gleaming? 
Whose broad stripes and bright stars, thro' the perilous fight,
O'er the ramparts we watch'd, were so gallantly streaming?
And the rockets' red glare, the bombs bursting in air,
Gave proof thro' the night that our flag was still there.
O say, does that star-spangled banner yet wave
O'er the land of the free and the home of the brave?

おお、夜明けの薄明の中で、我らが誇り高く呼びかける、あの旗が見えるか?
夜通しの激しい戦闘の中にも、要塞に勇ましくはためき続けた、あの星条旗は誰のものか?砲弾が赤く閃光を発し、砲弾が空に炸裂する中にあっても、我々の旗はずっと要塞にはためいていたのだ!おお!星を散りばめた美しい旗幟は、自由の地、勇者たちの地に今もはためいているか?




旗にはその当時の州の数、15個の星とストライプが織られています。ピッカースグリル夫人の手編みのこの旗。今はその破損がひどいため、不伝導性のカバーがされています。館内では30分に一度、(季節によっては1時間に1度)説明のナレーションと共にカバーが下ろされ、その姿をはっきり見る事が出来ますが、内部がとても暗く、また旗があまりにも大きいので(写真下方の白いのが人間。その大きさが少し、わかっていただけるでしょうか)写真に全景を収めるのはとても困難。皆さんの目にその姿を焼き付けてください。アメリカ人の愛する国歌の元祖はこの旗なのです。

しばらく星条旗を見たら、次にその前方(建物中央)にある「フーコーの振り子」を 見てみましょう。これは地球の自転を証明するもの。19世紀にフランスの物理学者が 発明した実験装置を元にしたもので、天井から吊された重さ240ポンドの空洞の真ち ゅうの振り子が、周囲に並べられた「くい」を少しずつ倒していきます。



これが、「フーコーの振り子」。振り子の垂直面が 変わっているんだ〜、と見えるのですが。実は向きが変わっているのは床の方。地球の 自転にあわせて振り子の下で回っている、という事なんだそうです。最初にチェックし た「くい」と見学の最後に見た「くい」の位置、チェックしてみてくださいね。

さて。この他にも館内には本当に様々な展示があります。その中で私が一番気に入った のは「情報の時代」のコーナー(1階)にあるこれ!マック1号機〜?!最初はこんな物だっ たらしいのです。ちょっと意外・・・。あ、この情報の時代のコーナーに入る時には、ここの入り口近くに置いてあるジップコードを書いた紙を持参しましょう。中に持って行く前に、簡単にデータを入力するのをお忘れなく。この紙があると、このコーナーの展示のいくつかが体験出来るのです。例えば、指紋照合システムとか・・・・。結構、面白いですよ。さて。ちょっとお腹が空いたな〜、軽食(軽くスナックパン)を食べよう!と思ったら、1階のパーム・コートへ。ここでも壁に注目。何気なく飾ってあるようですが、実は昔の軽食屋さんが復元されているのです。この復元品を使って現在、実際に物を買う事は出来ませんが、ちょっとしたところにもこんな展示があるのですね。


2階には歴代大統領夫人のコーナー「First Lady」があり、夫人の社会的活動のあれこ れ、調度品、晩餐会などで着た衣装を見ることが出来ます。ここはいつも大変な人気。 展示品を見るのも一苦労。日本の総理大臣の夫人は総理を影で支えるイメージがありま すが、ここを見ていくと、アメリカ大統領夫人は表だった活動が多い事がわかります。 この中には、大統領選の時に持ち物すべてにご主人のイニシャルを入れて持ち歩いてい た某夫人の一部屋が再現されていたりして?!選挙を表裏で支える夫人の横顔も見える ようで、面白いです。

その他、このフロアには1780年〜1940年頃までのアメリカの日常を知ることが 出来る展示がいっぱいです。その中にはもちろん、黒人の奴隷のような扱われ方につい ての展示もあります。黒人解放は、アメリカの歴史の上で避けて通るわけにはいかない 問題。私たち日本人には少し遠い話しかも知れませんが、それをここでは身近に考えさ せてくれます。時間があれば、是非見ていただきたい展示です。例えば、60年代の街 中のパーラー(喫茶店)のカウンターが何気なく置かれていたりしますが、そのカウン ターの席にはその当時、黒人が座る事が出来なかったそう。それがある日、勇気ある一 人の青年がその席に座った事がきっかけとなり、黒人差別問題が、ニュースの中で大き な広がりを見せた、とか・・・。人種差別について考えさせられるコーナーです。



3階は紙幣と金属、織物、陶器、楽器などの展示品が数多いのですが、その他、日本人 なら見ておきたいコーナーが。それは「A More Perfect Union〜より完璧な国家〜」。 ここには第2次大戦中、合衆国民の権利を持ちながらもその権利を奪われ、拘留キャン プに収容された日系人12万人の記録が展示されています。彼等は人種だけを理由に、 国家をおびやかす者として収容所へ送られたのです。このコーナーではまず、日系人の 拘留の手続きを定めたフランクリン・ルーズベルト署名の大統領令9066、その他、 拘留された彼等のキャンプ「アーカンソーの移転センターの小屋が再現され、その時を 語るビデオも放映されています。中には国への忠誠を誓い、自ら志願して前線へ向かっ た兵士25000人の記録も。決して楽しいと言えるコーナーではありません。でも、 見た後で何かを考えるきっかけになると思います。

ここまで見たら地階へ降りてみましょう。地階にはカフェテリアとミュージアムショップがあります。ちなみにここのミュージアムショップはスミソニアンの中で、最も大きいお土産屋さんです。他の展示館のお土産品もほとんどここで揃います。私はここで、「アメリカ伝統料理本」なるものを入手。アメリカの習慣なども載っている便利な本。書籍、小物の充実度はなかなか。お土産はここでどうぞ。さて。本格的にお腹が空いてしまった方にはここ階のカフェがお薦め。ちょっとしたフードコートになっています。私はここでシーザーサラダとチーズケーキを頼みました。しめて5ドル50セント。しかし、量が多い〜。お持ち帰り〜、と行きたいところですが、館内には食べ物の持ち出しは禁止。お忘れなく。そう!このカフェの窓際の席に座ると、上ったばかりのワシントン記念塔が見えます。なかなかいい眺め。窓際をキープして、観光の疲れを取りつつ、次の見学ポイントを考えましょうね。